薬用植物園

季節の花

マンサク 2019.02

2019020101.jpg(平成31年2月6日撮影)

学名: Hamamelis japonica Siebold et Zucc.
科名: マンサク科 Hamamelidaceae
別名: No information
英名: Japanese witch hazel
中国名: 金縷梅
生薬名:

満作葉(マンサクヨウ)  使用部位:葉

 本州、四国、九州の山地に自生している日本特産の落葉性の低木〜小高木です。観賞用によく利用されています。樹高は2〜3m程でよく分枝します。花は当園では1月下旬から3月上旬まで咲かせています。見た目は少し変わっていて、花弁は黄色で細長く折り目の様なものがついています。

 観賞の他、昔は芽吹き頃のマンサクの樹皮は、粘りが強く切れにくいことから綱の代用にされていました。この樹皮をほぐして作った綱のことを「綯麻(ねそ)」と呼び薪を束ねたり、柱を縛ったりして利用されてきました。これは岐阜県にある世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」の建物にも利用されています。

 マンサクの名前の由来にはいくつか説があります。枝いっぱいに花を咲かせることから、穀物が豊かに実る豊作に例えたという説や、早春にいち早く開花するので「先ず咲く」から転訛したという説もあります。

 薬用として、葉(薬用部位)にタンニンやハマメリタンニン等の有効成分を含み収斂(しゅうれん)、止瀉(ししゃ)、消炎、止血などの作用があり、赤痢、内臓器官の出血、痔疾などに効き目があると言われています。漢方処方では用いられませんが、民間的に下痢、皮膚炎、扁桃腺炎、口内炎などに利用されています。痔疾の坐薬や湿疹などの軟膏などにも配合されます。



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(平成31年2月6日撮影)

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