薬用植物園

季節の花

ローズマリー 2017.03

flower_201703_01.jpg(平成29年3月1日撮影)

学名: Rosmarinus officinalis L.
科名: シソ科 Lamiaceae
別名: マンネンロウ 中国名:迷迭香
英名: rosemary 使用部位:葉(花も可食)

 地中海沿岸地方原産の香りの強い常緑性低木です。一般的には、秋から初夏にかけて花を咲かせると図鑑では表記されていますが、当園のローズマリーはほぼ一年中花を見ることができます。品種が多く知られており、主に立性と匍匐(ほふく)性種に分れています。花の色は、主に青色から紫色ですが、白色や桃色もあります。匍匐性のローズマリーは、立枯れなども少なく剪定管理がし易い園芸種として、街の花屋さんで入手することができます。

 病害虫が比較的発生しにくいため育て易く、料理用やコンパニオンプランツなど様々な利用方法がある西洋ハーブとして有名な植物です。

 薬用として駆風、健胃作用があり消化不良の時に内服し、リウマチや血行不良には外用すると効果があります。抗酸化力の強い成分を含んでいて、食べることで体の老化を抑えたり、肉や脂肪の保存にも用いられたりします。また、若禿を防ぐ効能もあることからシャンプーやリンスに加えられています。なお、利用されてきた歴史も古く、古代ギリシャでは頭脳をハッキリさせ、記憶力を高めると信じられ髪に挿していたそうです。

 14世紀にはローズマリーを原料にした若返り薬、「ハンガリー水」が有名になりました。有名になった要因にリウマチと痛風に悩まされた女王がこの薬を一年間使用したことで、健康と若さを手に入れたという逸話があります。しかし女王が使用した根拠などは無く創作の物語だと言われています。本来のハンガリー水の用途は、痛みのある患部にすり込むというものです。ちなみに「ハンガリー水」は現在でも香水として販売されています。

flower_201703_02.jpg(平成29年3月1日撮影)

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