薬用植物園
季節の花
スイセン 2017.01
(平成29年1月10日撮影)
学名: | Narcissus tazetta L. |
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科名: | ヒガンバナ科 Amaryllidaceae |
中国名: | 水仙 |
生薬名: | 水仙根 使用部位:鱗茎 |
属名のナルシサスNarcissus は、ギリシャ神話に登場する美少年「ナルキッソス」に由来すると言われています。そして花言葉は、うぬぼれ、自己愛、神秘、尊重です。
地中海沿岸に分布しギリシャ、中国を経て日本に伝わったとされている多年性の植物です。
冬から初春にかけて房状の花を咲かせて、満開の時期はボリューム感があり大変キレイな景色になります。また香りも良く、切り花としても利用される人気の植物です。結実はしません。
スイセンは全草に毒を持っており誤って口にしてしまった場合は、嘔吐や腹痛をおこし、酷い場合は痙攣、昏睡に陥る危険性があります。しかしながら、葉が平らでニラとよく似ていることから誤食による中毒事故がよく起こります。見たとき違和感があるのならば、スイセンは無臭なため、まず匂いで確認することが確実です。
このように全草に毒がある植物ですが食料が不足していた時代には、でんぷんだけを取り出し食べていたそうです。
薬用として、はれもの、乳腺炎や肩こりに、生の鱗形を擦り下ろし、布で絞った汁に小麦粉を加えてクリーム状にしたものを、患部に直接ガーゼで貼りつけて使用します。花も水仙花といい活血薬として生理痛や月経不順にもちいることがあるそうですが、こちらも有毒であるので服用することは危険です。外用薬として生の花を排膿消腫薬として応用されますが、こちらは肌荒れが起こりやすいので皮膚が赤くなる方は使用を中止してください。
(平成29年1月10日撮影)
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