薬用植物園

季節の花

コガネバナ 2017.08

20170801.jpg(平成29年8月9日撮影)

学名: Scutellaria baicalensis Georgi
科名: シソ科 Lamiaceae
別名: コガネヤナギ、オウゴン
英名: Baikal skullcap
中国名: 黄芩
生薬名: 黄芩 (オウゴン)  使用部位: 根

 

 中国北部、朝鮮等に分布する多年性植物です。日本では徳川吉宗の時代に朝鮮から種子が渡り、栽培され始めたと言われています。当園では6月下旬~10月上旬まで花を咲かせています。花は紫色の長唇形で、茎の上部に密集させます。茎は地面を覆うように倒伏し、その上に鮮やかな紫色の花を咲かせる姿はとても美しく、観賞用としても楽しまれています。
 根は太く、切断すると断面が鮮やかな黄色なのが特徴で、褐色や緑色など色の異なる個体があります。この根の色が名前と生薬名の由来になったといわれています。また、薬用の他にも黄色の草木染の染料としても使われています。
 種小名のbaicalensis(バイカレンシス)は原産地のバイカル地方の名に因みます。また、根に含まれる主要成分のバイカリンの名前は種小名から付けられた成分といえます。

 薬用として、消炎、利胆、解熱、利尿等の作用があり、根を使用します。漢方処方では「黄芩湯(オウゴントウ)」(構成生薬4味:黄芩・芍薬・大棗・甘草)等に配合され、悪寒・頭痛・のどの渇きなどの症状を伴った下痢の症状等に用いられます。



20170802.jpg(平成29年7月7日撮影)

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