部門紹介

希少疾患・慢性疾患評価部門

研究部門概要

私たちの研究室 (遺伝子機能応用学研究室) は、治療薬がなく、患者さんが少ない病気(希少疾患、遺伝病など)をターゲットにした創薬研究(いわゆるオーファンドラッグ)を行いつつ、 将来的には、その成果をもとに、その他の一般的な慢性疾患の治療薬の開発への糸口を探索するという戦略をとっている。慢性多因子疾患の治療には、伝承医療用途があり安全性が高い天然素材の活用を考慮したり、または、多因子を同時に標的化できる物理療法の実践も視野に入れている。特に、最近では、熊本大学「有用植物×創薬システムインテグレーション拠点推進事業(UpRod)」の推進により、熊大薬学部発の本気の天然物創薬にも取り組み、創薬評価系の構築・実践および各種治療薬候補化合物の創薬標的妥当性の科学的根拠を得る研究を推進している。

研究部門メンバー

甲斐 広文
教授
甲斐 広文
Hirofumi Kai
首藤 剛
准教授
首藤 剛
Tsuyoshi Shuto
Mary Ann Suico
助教
メアリ アン スイコ
Mary Ann Suico
博士研究員
アンジャナ アディカリ
デブコタ
Anjana Adhikari Devkota
研究補助員
小澤 享子
Kyoko Ozawa

役割

  • 希少疾患・慢性疾患評価に関する研究
  • 天然物科学研究に関する国際連携の推進
  • 創薬研究者の育成

日本には、慢性腎臓疾患の患者が約1,300万人いると言われ、そのうち医療費が高額な人工透析を行っている患者は約32万人に上っている。そこで、本学が有する有用植物などから抽出した新たな抗腎臓病成分や有用植物または微生物・海洋生物資源ライブラリーを活用し、慢性腎臓疾患に対する創薬研究を実施する。本部門では、特に希少疾患「アルポート症候群」に対する創薬研究を実施する。

また、超高齢化社会を迎えつつある我が国において、高齢に伴うアルツハイマー型認知症は身近な疾患であり、国内で305万人が罹患しているとされている。そこで、認知症の原因となるアミロイドーシスに対する創薬研究を実施する。本部門では、本学が強みとするアミロイドーシス研究を集約し、有用植物または微生物・海洋生物資源ライブラリーを活用した革新的医薬品の開発研究を実施する。さらに、アルツハイマー型認知症と類似の機序で発症する希少疾患、家族性アミロイドポリニューロパチーを標的とした創薬研究も実施する。

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