非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、ヒトやラットなど多くの生物で、胚発生プロセスを阻害します.プロスタグランジンは、ヒトを含めた脊椎動物で、原腸陥入や幹細胞増殖、臓器形成などの初期発生プロセスに関与しています。薬学生化学分野の杉本教授らのグループは、ゼブラフィッシュ・プロスタグランジン受容体を網羅的にクロン化し、全12種類の受容体についてその薬理学的特性を世界で初めて明らかにし、これらの情報を駆使することで、PGが特定の受容体を介して胚のさまざまな初期発生プロセスに必須の役割を果たすことを見出しました. 現在、最先端の解析手法を駆使して、PG受容体を介した初期発生プロセス制御作用の分子メカニズムを解明しつつあります.


