ワクチン開発研究センターに次の4 部門を置き、それぞれ兼務教員、特任教員及び客員教員により組織する。
新規病原体の感染・発症に関するメカニズム解明等の基礎研究から創出された有望なシーズをもとに、新興感染症の予防・治療に資する創薬モダリティの新規開発を目指す。また、新興感染症の予防・治療に対する新たなアプローチを探る必要があることから、既知の感染症において既に研究開発が進んでいる熊本大学オリジナルのモダリティを応用し、それらの最適化を進めること等により、本部門では、ワクチンの多様なモダリティを育成、保持し、緊急時に迅速なワクチン開発を可能とする体制を構築する。さらに、アジュバントの有益な作用を最大限引き出し、有害な副作用を抑えるための技術開発を進める。アジュバントのソースとして極めて有用な熊大オリジナル天然物エキスライブラリー(UpRod 事業(有用植物×創薬システムインテグレーション拠点推進事業)で構築し、拡大中)も活用する。ワクチンの安全性試験や有効性評価のための霊長類を用いた試験や基礎研究も関連企業(新日本科学等)と実施する。
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一般的なワクチン投与は、筋肉あるいは皮下への注射が一般的であるが、特にパンデミックなどの有事には、医療従事者の負担も大きいことから、迅速で簡便に投与可能なデバイスが期待されている。また、高いワクチン効果を誘導できる皮内投与(表皮と皮下組織の間にある真皮への投与)を実現するデバイスの開発も期待されている。本部門では、安全性を確保しながらワクチンの効果を最大限に引き上げ、誰もがワクチンを適切かつ利便性高く使用できることを目指した投与デバイスの開発研究を実施する。
教授 |
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准教授 |
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パンデミック感染症などの有事には、海外からの生産供給が滞るリスクもあり、国内でワクチンを迅速に製造できる体制を整備する必要がある。ワクチンの大規模製造施設だけではなく、臨床試験用の治験製剤製造設備や、小規模の開発初期段階に対応した製造設備の支援を進めるとともに、医薬品製剤の製造に必要な部素材(シリンジ、バイアル、培地、培養バッグ、包装素材等)の研究開発を展開する。これらの製剤研究基盤を設備し、国内ワクチン製造基準に向けた提言を行い、行政および製薬企業と連携した国内自給が可能となるバリューチェーンの改善を目指す。
教授 |
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准教授 |
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ワクチン開発を振興するとともに、臨床研究・治験を行う拠点との連携を 図り、緊急時において最適なモダリティを選択し、迅速な臨床試験実施を可能とする体制を構築する。さらに、ワクチン開発研究センターのシーズの速やかな臨床試験への導出が行えるよう、臨床試験の計画策定に努める。
教授 |
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