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御挨拶

謹啓

 時下、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。また、日頃より熊本大学薬学部の教育・研究活動に対しまして深いご理解を賜り、その上に、温かいご支援をいただきまして誠にありがとうございます。

 さて、熊本大学薬学部は明治18年3月に設立認可された私立熊本薬学校にその源を発しますが、それを起点としますと、今年、熊薬として創立125周年を迎えます。この間、学部生8,953名、大学院生1,710名の学生を世に送りだし、我が国の薬学、医療の発展に大きく貢献して参りました。また、この間、熊薬関係者の努力はもとより、各界各位の厚いご支援・ご指導により、現在、熊本大学薬学部(大学院組織としての薬学教育部)は、6年制の薬学科と4年制の創薬・生命薬科学科の学部2学科制のもとに、基幹講座20、熊本大学が誇る発生医学研究所や生命資源研究・支援センターから8講座それに寄附講座として3講座の計31講座からなる我が国でも最大の薬学の教育・研究組織の一つに成長いたしております。

 また、これらをさらに補強するために、平成18年には全国の薬学部に先駆けて附属創薬研究センターを、平成20年には同じく全国初の附属育薬フロンティアセンターを設置し、今春には環境と社会貢献の時代への対応を踏まえて、附属薬用資源エコフロンティアセンターを設置します。このように、御蔭様で、熊薬は、我が国でも注目の薬学の教育・研究拠点となっております。

 このような時期に熊薬が創立125周年の一つの節目を迎えることはきわめて意義深いことだと考えております。熊薬では、これまで、創立50周年、75周年そして100周年と四半世紀ごとの節目の年に記念事業を執り行って参りました。つきましては、薬剤師教育6年制のスタートなど薬学新時代を迎えている中で、熊薬のこれまでを振り返り、熊薬として、学生、教員、事務職員が一丸となり、将来に向けて夢をもって強く前進し、薬剤師や創薬など医療の一角を担う薬学人として社会にさらに貢献する決意を新たにするために、創立125周年記念事業会を設立し、記念事業を執り行うことにいたしました。しかし、これらの事業を行うためには多額の資金を必要とします。幸い、熊薬同窓会には、本記念事業の趣旨にご賛同いただき、同会が主体となって、同窓会長の田代 昭氏を会長する熊薬創立125周年記念事業後援会を立ち上げていただき、資金の調達に多大のご援助をいただくことになりました。

 つきましては、厳しい不況の中、誠に恐縮ですが、本記念事業の趣旨にご理解とご賛同をいただき、厚いご支援を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

敬白

平成22年3月1日
熊本大学薬学部長・薬学教育部長
髙 濱 和 夫