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今月の薬用植物

2015年 2月

バショウ (芭蕉) Musa basjoo Siebolt ex Iinuma
バショウ科(Musaceae)

 

阿蘇山がチョビット元気です。阿蘇山からエネルギー(気)をもらいに阿蘇に出かけて下さい。


 今月は、薬用植物園で一昨年、花をつけたバショウです。バショウ(芭蕉)はバナナの仲間ですが、日本では食べられるような実はできません。何回か小さな実を食べたことがあるのですが皮ばかりで少ししかない実も渋くて駄目でした。
 芭蕉は、花、葉、根、茎から出る水、種子を薬用とすると中薬大辞典に書かれています。日本では見たことのない「種子(芭蕉子)」は、性質:大寒で、そのまま食べると止喝し肺を潤す、蒸して仁を食べると血脈を通す、「茎から出る水(芭蕉油)」の性質:涼で、清熱、止渇、解毒などの効能があり、熱病に、高血圧による頭痛などに用いられると記してあります。根(芭蕉根)は、性質:涼で、清熱、止渇、解毒、利尿などの効果があり、高熱を清熱する等と記されています。ただし、長期に服用すると冷え、胃腸を弱らせるので注意するように記してあります。花(芭蕉花)は、性質:寒で、痰を和らげ去痰する、肝の調子を整える、月経不順を治すなどの効果があると記されています。
 芭蕉・バナナの花は、タイ等の東南アジアでは、蕾の部分を炒める等して食べます、甘酸っぱくて美味しいようです。味・食感が、イタリア料理の食材のアーテチョークと似ていると言った人がいます。

 沖永良部島に一昨年行った時に、芭蕉布の工房(長谷川さん)を見学させてもらいました。芭蕉の茎をホグシ、糸にして紡ぐそうです。染色には沖縄藍等が使われています。柔らかくて綺麗でした。よく話される昔のお嬢さんでした。家で美味しいミカンをご馳走になりました。 沖永良部島に"400余種の薬用植物"を小さな島の中で見つけました、スゴイですね。こんなにあるなんてと感動しました。"報告書""写真1""写真2"、皆さんが有効利用してくださることを願っています。

 今年は正月明けから風邪を引き、こじらせ、まだ咳が完治せずに3週間と長引いています。風邪は万病の元、気を付けないといけませんね。 私も含め、皆様の健康をお祈りします。

ご自由にご利用ください!
  2015年 2月のカレンダー 熊本城の天井画「マンリョウ」

   2015年 3月のカレンダー バショウの花

写真(2013年11月)
(資料,写真・文章責任: 薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター
Medicinal Plants Eco-Frontier Center(Medicinal Botany and Ethnobotany )
(薬用植物・生薬学分野)
      矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、漢方、民族植物学、環境保全、育種)
                          (変更日:2015.2.6)

, from 8, May, 2004
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