• 受験生の方へ
  • 学部・大学院
  • 教育
  • 研究
  • 教員紹介
  • キャンパス
  • 薬学部
  • 大学院薬学教育部
  • HOME
  • 今月の薬用植物

今月の薬用植物

2014年12月

ユズ(柚子) Citrus junos (Makino) Siebold ex Tanaka
ミカン科(Rutaceae)

 
 12月に入りました。皆様もお元気ですか? 「ヒマラヤ桜」が5部咲きです。
 家のユズが熟れたので、11月末に収穫しました。トゲでいくつも腕に傷が出来ましたが、孫達が集めてくれました。早速風呂に入れユズ湯を楽しみ、身体が温まったようです。ユズ酢を絞り、皮は千切りにし蜂蜜に漬けて、ユズ茶、パンにのせてマーマレード代わりにするなど、いろいろと楽しめます。
 ユズの効能として、食して疲労回復、神経痛、リュウマチの方はユズ湯に入ると良いと書かれています。ユズ酒を作り、疲労回復に。種子表面の多糖で化粧水を作り、肌荒れに。精油(香りの成分)の中に、リナノール、β?ピネンを多く含むユズ果汁や、ダイダイ葉は、リラックス効果があると言われています。種子の油(シードオイル)には、メラニン抑制効果、抗アレルギー効果があるとも言われています。種子を乾かし、つぶして、ホワイトリカー等に浸けるのも良いでしょう。
 ユズ種子ローションの作り方:1)柚子の種:焼酎(ホワイトリカー)=1:10の割合で瓶などに入れ、約1週間冷暗所に保存、ドロッとなったら種を取り除いて出来上がり(肌の弱い方は水を使うとよい)??2)柚子の種:水=1:3の割合で瓶などに入れ、冷蔵庫で保存、1日でドロとした保湿液の出来上がり。肌には、なるべく薄くつけて下さい。水だけのものはカビが生えやすいので注意して下さい。  ユズ酢を作る時は、果肉を絞り、搾り汁と同じ量の米酢を加えて、冷蔵庫で保存し、食酢として使用して下さい。
 ユズが酸っぱいのは、クエン酸の含量が多いためです、疲労回復に効果があります。梅干しにもクエン酸は多いですね。果実の酸っぱいのは主にクエン酸です。疲労回復に有効です。
   いろんな柑橘類がこれから出てきます。楽しんで下さい。人によっては、肌にあわない人もいますので、化粧品等で利用しておかしい時は、すぐに中止して下さい。

 12月になると熊本大学薬学部の薬用植物園では、今年も香りの良い正月用の「屠蘇散」を作ります。使用する生薬(桂皮(けいひ)、花椒(かしょう)、陳皮(ちんぴ)、桔梗(ききょう)、浜防風(はまぼうふう)、蒼朮(しょうじゅつ)、丁子(ちょうじ))を選ぶのも楽しみですが,気を使います。元旦に「赤酒に半日位浸け」たものを飲むと美味しいです。また、一ヶ月位つけておくと薬酒のように、胃腸の調子を調え、身体を温めます。


 阿蘇山頂は雪が積っていますが、火口は少し元気になり噴煙を上げています。波野、竹田、高森は灰が降っているようで大変です。熊本市内でも朝夕寒くなりました。皆さん「背中から腰」を冷やして、風邪を引かないように注意して下さい。もし、寒さで「ゾック」としたら、すぐ風邪薬を飲んで、背中を暖めて、養生をして下さい。もし漢方薬の風邪薬を飲む時は、頓服で早めに服用し、2?3時間おきに飲んで下さい(1日分を6?9時間以内で飲む、少し汗ばんだら飲むのを止める。温かくして養生する)、楽しい年末、新年をお過ごし下さい!!

ご自由にご利用ください!
 2014年 12月のカレンダー 昔は丸剤の基本の大きさでした

  2015年 1月のカレンダー 正月にも開花しているヒマラヤ桜

写真(別府、2014年11月29日月)
(資料,写真・文章責任: 薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター
Medicinal Plants Eco-Frontier Center(Medicinal Botany and Ethnobotany )
(薬用植物・生薬学分野)
      矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、漢方、民族植物学、環境保全、育種)
                          (変更日:2014.12.4)

, from 8, May, 2004
PAGE TOP