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2007年3月
はらん(Aspidistra elatior BLNME)
ユリ科 (Liliaseae)
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『ハランの花 見つけたぞ 落葉めくって痴漢する』(河童)
3月を待たず,サンシュユ,アンズ,コブシ,ニワウメ,レンギョウ,トウオガタマが咲き始めました.アイラトビカズラの蕾も先が白くなってきました.トキワマンサクの蕾が大きくなり今にも咲きそうです.この調子で行くと,今年の夏は40度を超すのかな??
今月はハランです.バランとも言いますね.今年はハランの葉を冬に切りました.そのお陰で、花が丸見えです.土からすぐ花を咲かせるので、普通は見ることが出来ませんが、たまには丸裸にしてみるのも面白いですね.花は蝸牛媒花(かぎゅうばいか)で、カタツムリやナメクジによって花粉が媒介されます.葉を切ったときにカタツムリの死骸が一杯転がっていました.
薬用としては、根茎を、利尿、強心.去痰、強壮薬などに、適量を煎じて用います.また利尿を目的に、生(なま)の根茎を、3−5gすり下ろし、布で絞った汁を3回に分けて飲むとよいといわれています.
葉は、常緑で幅が広く香りが良く、抗菌作用があるので、料理の飾りに用います.東京は笹ですが、関西はハランを用いていました.昨今は、冷蔵庫が普及し、抗菌性を利用した飾りのハラン、ナンテン、笹などがプラスチックに代わり、波状の飾りには笹模様とハラン模様がありますね.
単純なことですが、人は何故食べるのでしょうか? 医療技術が進歩すると食べなくても生きていけるようになるのでしょうか? これからも医療技術は進歩するでしょうが何故病気は減らず、これだけ増えるのでしょうか? たまに漢方薬は効くの?と質問されます. 効く人が居るから残ってるのだと思いませんか? 必要でなくなったらこの世界から無くなるはずですね.私も同じかも.
3月のカレンダー(コダチアロエ)
写真(ハラン 2006年2月27日 薬用植物園にて撮影)
(資料,写真・文章責任 薬学教育部・附属薬用植物園(Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants)(薬用植物学研究室)、 ・矢原 正治,2007.2.28)
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