私たちの研究室のメインテーマは 「不斉合成」 という有機化学の分野です。
といっても、ただ反応の精度を高めるだけがゴールではありません。
そこから「まったく新しい化学」を生み出すことを目指しています。実は、たとえうまくいかなくても、新しいタイプの反応そのものを見つけられれば大きな発見になります。
そして、自分たちが開発した反応を他の研究者が使ってくれる瞬間は、とても大きな喜びです。
研究室での目標は、有機化学を通して“科学の考え方”を身につけることです。
学部生は「やり方を学んで、きちんと実験ができる」レベル
修士課程の学生は「自分で方法を調べて実験できる」レベル
博士課程の学生は「何を実験すべきかを自分で考えて実行できる」レベル
を目標にしています。
また、修士では学会での口頭発表、博士では海外発表も経験してもらいます。実験して成果を出し、それを自分の言葉で発表して初めて“研究者”として認められるからです。
有機化学は製薬会社をはじめ多くの研究所で必要とされている分野です。私たちは、卒業生がそうした場で活躍できるよう応援しています。
研究室に入ると、講義を受けていたときとはまったく違う生活が待っています。「学生」から「プロフェッショナル」へ成長するための準備期間です。もちろん教員も全力でサポートしますが、実験も発表もトレーニングが必要ですので、ぜひ積極的な姿勢で取り組んでほしいと思います。
研究室で過ごす時間は、人生の中でほんの一部にすぎません。でも、その経験を「将来に役立つ投資」にするかどうかは、あなた次第です。努力は必ず自分に返ってきます。
もし少しでも興味を持ったら、気軽に研究室をのぞいてみてください。お待ちしています!