熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ウコギ科
Araliaceae
エゾウコギ
Eleutherococcus senticosus (Rupr. et Maxim.) Maxim.
別名
ハリウコギ
エゾウコギ
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  • エゾウコギ
  • エゾウコギ
  • エゾウコギ
英名
devil’s bush, Siberian ginseng, eleuthero
中国名
刺五加
花期
5月
生薬名
刺五加(シゴカ)【局】
薬用部位

根茎,根

成分

根と根茎にリグナン(eleutheroside D),クマリン(isofraxidin),配糖体(syringin)

化学構造式

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  • エゾウコギ 化学構造式1
  • エゾウコギ 化学構造式2
  • エゾウコギ 化学構造式3
産地と分布

北海道,およびサハリン,千島,朝鮮,中国北部・東北部,アムール,シベリアに分布し,産地の林内や林縁に生える.

植物解説

落葉低木.樹高約2 m.小枝は灰褐色で,下向きの細い針状棘がある.葉は互生し,掌状複葉で小葉は5個.当年枝の枝端に帯紫黄色花を散形花序に付ける.

薬効と用途

強壮,鎮痛作用があり,疲労,リウマチ,神経痛,足や膝の筋力低下,インポテンツ,脚気,水腫,食欲不振などに用いる.煎液を服用するほか,焼酎漬けを服用する.

1960年代,ソ連の保健省はエゾウコギの根の液状エキスを強壮薬として認可した.その後ソ連化学アカデミーの研究でオタネニンジンとサポニンと似た成分が含まれていることがわかり,さらに強壮作用も優れていると発表され世界中で注目された.

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