イネ科
Poaceae
トウモロコシ
Zea mays L.
- 別名
- トウキビ,ナンバン
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- 英名
- corn, maize
- 中国名
- 玉蜀黍
- 花期
- 6~7月
- 生薬名
- ①南蛮毛(ナンバンモウ),②膠飴(コウイ)【局】,③トウモロコシ澱粉
- 薬用部位
①雌蕊の柱頭(果実の毛),②デンプンを加水分解し糖化したもの,③種子から得たデンプン,④種子
- 産地と分布
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熱帯アメリカの原産で,日本には安土桃山時代に渡来し,現在は食用,飼料用,工業原料用に各地で広く栽培される.
- 植物解説
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一年草.草丈1 ~3 m.茎は直立し,単一で円柱形,有節.葉は互生し,狭長披針形で長さ50~60 cm.漸尖頭で先端は反曲し,洋紙質で下部は鞘状に抱茎する.茎の頂に雄性花を総状花序,茎の中位に雌性花を穂状花序に付ける.
- 薬効と用途
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雌蕊の柱頭は利尿,利胆薬として腎臓疾患,妊娠時のむくみ,一般的な浮腫,肝炎,胆道結石,黄疸などに用いられる.デンプンを糖化したものは,胃腸系を調え強壮し,小建中湯,大建中湯などの漢方処方に配合される.種子から得た澱粉であるトウモロコシ澱粉は,医薬品の賦形剤をはじめ,食用,工業用と様々な利用法がある.種子から得たデンプンを麦芽汁などで加水分解し糖化したものは,膠飴(コウイ)という生薬で,健胃,鎮咳,強壮薬として用いられる.
イネ,コムギと並んで世界三大作物の一つ.
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