スイカズラ科
Caprifoliaceae
カノコソウ
Valeriana fauriei Briq.
- 別名
- ハルオミナエシ,エゾカノコソウ

- 英名
- Japanese valerian
- 中国名
- 纈草
- 花期
- 4~5月
- 生薬名
- 鹿子草(カノコソウ)【局】,吉草根(キッソウコン),纈草根(ケッソウコン)
- 薬用部位
根および根茎
- 成分
モノテルペン(bornyl isovalerate),ジテルペン(a-kessyl alcohol, fauronyl acetate)
- 産地と分布
-
北海道から九州,および南千島,サハリン,朝鮮,台湾に分布し,山地のやや湿った草地に生える.
- 植物解説
-
多年草.草丈40~80 cm.根は開出し,茎はやや太く直立する.葉は対生,1~2回羽状深裂し,裂片は長さ2~5 cm,鈍頭で粗鋸歯縁.白色の小さな花を茎の頂の散房花序に多数密生する.
- 薬効と用途
-
鎮静作用があり,ヒステリー,神経過敏,心臓神経症などに用いる.精油の臭気にも鎮静作用がある.粗く刻んだ根と根茎100 gに70%エタノールを加え,全量を1000 mlにし,1回2 mlを1日3回服用する.
イギリスではヒステリーの薬に,ドイツでは薬のほかに菓子の香料原料となるため,戦前は神奈川,長野,北海道などで盛んに栽培され,これらの国に輸出された.
参考文献についてお知りになりたい方はお問い合わせください。