セリ科
Apiaceae
ハマボウフウ
Glehnia littoralis F.Schmidt ex Miq.
- 別名
- ヤオヤボウフウ
- 英名
- beach silvertop, American silvertop
- 中国名
- 珊瑚菜
- 花期
- 5月
- 生薬名
- 浜防風(ハマボウフウ)【局】
- 薬用部位
根および根茎
- 産地と分布
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北海道から九州,沖縄,および南千島,サハリン,ウスリー,オホーツク海沿岸,中国,朝鮮,台湾に分布し,海岸の砂地に生える.
- 植物解説
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多年草.草丈5~30 cm.根は深く砂中に直下する.根茎は長さが不定でやや肥厚する.茎は通常直立し短い.葉は互生し,1~2回3出羽状複葉で小葉は楕円形か倒卵楕円形で長さ2~5 cm,鈍頭か円頭.20~40花を散形花序に密生する.
- 薬効と用途
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日本ではボウフウ(Saposhnikovia divaricata)の代用としてカゼなどの発熱,頭痛,関節痛に用いられた.現在も荊芥連翹湯,竜胆瀉肝湯などの一部のメーカーの処方で配合されている.屠蘇散の原料として知られる.根の煮出し液は風呂に入れると湯冷めしないといわれる.
ハマボウフウは中国で「北沙参」という全く別の生薬として知られ,鎮咳去痰,清熱薬として慢性気管支炎,肺結核,口渇などに用いられている.
若芽や新芽は主に刺身のツマとして,また酢味噌和えやてんぷらなどで食される.
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