熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ブナ科
Fagaceae
アベマキ
Quercus variabilis Blume
アベマキ
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  • アベマキ
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英名
Chinese cork oak
中国名
栓皮櫟
花期
3~4月
生薬名
①樸樕(ボクソク)【局】,②青杠碗(セイコウワン)
薬用部位

①樹皮,②果殻,③果実

成分

樹皮にタンニン(gallic acid methyl ester, β-D-glucopyranose 1,6-bis(3,4,5-trihydroxybenzoate),フラボノイド(quercetin)

化学構造式

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  • アベマキ 化学構造式1
  • アベマキ 化学構造式2
  • アベマキ 化学構造式3
産地と分布

本州から九州,および朝鮮,台湾,中国,チベット東南部の暖帯に分布し,山地に生える.

植物解説

落葉高木.樹高17 m,径60 cmになる.幹は直立し,分枝する.枝幹は厚化したコルク皮でおおわれる.葉はクヌギに似るが,裏面に星状毛を密生し,灰白色.雌花は液生し,核果は球形.

薬効と用途

樹皮,果実は駆瘀血(体の血の滞りを消す),止瀉(下痢止め),解毒作用があり,腫瘍,痔,下血,打ち身,下痢などに用いる.漢方処方では,樹皮が十味敗毒湯,治打撲一方などに配合される.果殻は咳,下痢などに用いる.
クヌギ,ミズナラ,コナラとともに生薬の樸樕の基原植物である.本種はクヌギによく似るが葉の裏面に毛が生える.樹皮のコルク層はクヌギより発達し,コルクの代用とされた.

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