熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ヒルガオ科
Convolvulaceae
アサガオ
Ipomoea nil (L.) Roth
別名
コアサガオ,カガミグサ,カオバナ,ケンゴシ,ユウカゲグサ
アサガオ
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  • アサガオ
  • アサガオ
英名
morning glory, Japanese morning glory
中国名
牽牛
花期
6~11月
生薬名
牽牛子(ケンゴシ)【局】
薬用部位

種子

成分

フェニルプロパノイド誘導体(osmanthuside J, (E)-ehylcaffeate, (E)-ferulic acid)

化学構造式

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  • アサガオ 化学構造式1
  • アサガオ 化学構造式2
  • アサガオ 化学構造式3
産地と分布

熱帯アジア原産で日本と中国で最も普通に栽培される.

植物解説

つる性の一年草.茎に逆毛があり,左巻きに他の物にまつわり,長さ3 m以上になる.葉は互生し長柄があり3裂する.葉腋に大形の花を開く.果実はさく果で残存萼を付ける.古くから葉や花に改良が加えられ,多数の園芸品種がある.さく果は3室からなり,各室に2個の種子が入っている.種皮に黒と白の2系統があり,黒種子の方が収量が多いが,品質は白種子の方がよい.

薬効と用途

峻下(強烈な下剤の作用)作用がある.また,下半身の水腫,尿閉にも用いられるが,峻下作用を考慮して用いる必要がある.漢方処方の八味疝気方に配合される.
観賞用として普通に栽培される.熊本の「肥後六花」の一つに「肥後朝顔」がある.鉢植えにし,花は純色鮮明で草丈は鉢の高さの2.5~3倍に仕立てられることが特徴である.

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