ヤマノイモ科
Dioscoreaceae
ヤマノイモ
Dioscorea japonica Thunb.
- 別名
- ジネンジョ,ヤマイモ

- 英名
- Japanese yam
- 中国名
- 日本薯蕷
- 花期
- 8月
- 生薬名
- ①山薬(サンヤク)【局】
- 薬用部位
①周皮を除いた根茎(担根体),②むかご
- 産地と分布
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本州,四国,九州に分布し,山野の向陽地に生える.
- 植物解説
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つる性多年草.根は多肉な円柱形で,長く直下する.茎は伸長し,多数分枝する.葉は対生か,まれに一部互生し,長柄があり,長さ5~10 cm,長卵形か長楕円状三角形,長鋭尖頭で基部は広心形.雌雄異株で,葉脇から1~3個穂状花序を出す.雄花序は直立し,多数花を付け,雌花序は下垂してまばらに数花を付ける.
- 薬効と用途
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健胃,滋養強壮作用があり,胃腸虚弱や下痢,中年以後の足腰の弱り,倦怠感,頻尿,夜尿,精力減退などに用いる.糖尿病の体質改善にもよい.漢方処方では八味地黄丸,六味地黄丸,啓脾湯などに配合される.焼酎漬け,むかごも滋養強壮作用がある.
食用として粘り気を楽しむほか,かるかんなどの菓子原料にもなる.別種のナガイモ(P. polystachya)は本種に比べ茎が紫に色づき,葉が丸みを帯び,上部が張り出す.
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