アケビ科
Lardizabalaceae
ミツバアケビ
Akebia trifoliata (Thunb.) Koidz.
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- 英名
- three leaf akebia
- 中国名
- 三葉木通
- 花期
- 3~4月
- 生薬名
- ①木通(モクツウ)【局】,②預知子(ヨチシ)
- 薬用部位
①つる性の茎,②果実
- 産地と分布
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日本各地,および中国に分布し,産地,渓側,山間の疎林または低木林に生える.
- 植物解説
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落葉のつる性木本.茎には明らかな皮目がある.葉は掌状3出複葉で,枝の先に束生し,小葉は3枚であり,卵状ないし長卵形である.葉質は薄い.花は単生で総状花序に付く.
- 薬効と用途
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つる性の茎(木通)は消炎,利尿,清熱,通経作用などがあり,膀胱炎,排尿障害,浮腫,尿道炎,月経不順などに用いる.声がれや難聴にも用いる.漢方処方では竜胆瀉肝湯,五淋散,通導散などに配合される.果実(預知子)は鎮痛,消炎作用などがあり胸脇疼痛,月経痛などのほか,乳汁不足,淋病,目の炎症,特に涙腺の炎症などに利用する.
果肉は食用として知られるが,果肉を抜いた果実の中にひき肉を詰めて調理したものは「アケビの肉詰め」として知られる.つる状の若芽は湯がいてごま和えにして食べられる.蔓は強靭であり籠などの細工に用いられる.
本種は葉に粗い鋸歯があり5枚からなる掌状複葉であるが,同属のアケビは葉に鋸歯がなく3出複葉である.
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