熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

カン科
Rutaceae
ホンゴシュユ
Tetradium ruticarpum (Juss.) T.G.Hartley var. officinale (Dode) T.G.Hartley
ホンゴシュユ
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  • ホンゴシュユ
英名
No Information
中国名
石虎
花期
6月
生薬名
①呉茱萸(ゴシュユ)【局】
薬用部位

①果実,②葉

成分

①にアルカロイド(evodiamine, rutaecarpine, higenamine),トリテルペン(evodol)

化学構造式

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  • ホンゴシュユ 化学構造式1
  • ホンゴシュユ 化学構造式2
  • ホンゴシュユ 化学構造式3
  • ホンゴシュユ 化学構造式4
産地と分布

中国華南一帯に分布する.

植物解説

落葉低木.ゴシュユに似るが,すべてが小型である.枝は細く,ゴシュユより密に分枝する.小葉は3~11枚,披針形で幅がやや狭く,上面の毛は少ない.種子は帯青黒色でつやがある.

薬効と用途

果実は体を温め胃の働きをよくする作用があり,胃内停水,吐き気,頭痛などに用いる.漢方処方では呉茱萸湯,温経湯,当帰四逆加呉茱萸生姜湯などに配合されている.果実の新しいものは嘔吐を催すことが多いので,採取後1年以上経過したものを用いる方がよい.根は駆虫作用があり,回虫,ぎょう虫の駆除に用いる.葉は鎮痛作用がある.果実と葉は浴湯料としてもよい.

2017年発効の世界アンチ・ドーピング規定「禁止表国際基準」に明記されたアルカロイドのヒゲナミンは,本種果実にも含まれる.そのため、ヒゲナミンが含有することを知らずに本種が配合された漢方処方等を服用することで規定違反になる可能性がある。

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