熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

セリ科
Apiaceae
ボウフウ
Saposhnikovia divaricata (Turcz.) Schischk.
別名
マボウフウ,トウスケボウフウ
ボウフウ
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  • ボウフウ
  • ボウフウ
  • ボウフウ
英名
saposhnikovia
中国名
防風
花期
7月
生薬名
防風(ボウフウ)【局】
薬用部位

根および根茎

成分

クマリン(deltoin, hamaudol, psoralen)

化学構造式

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  • ボウフウ 化学構造式1
  • ボウフウ 化学構造式2
  • ボウフウ 化学構造式3
産地と分布

中国,モンゴル,シベリア,アムール,ウスリーに分布し,日本へは江戸時代に中国から渡来した.

植物解説

多年草.草丈1 m位.茎は直立し,分枝する.葉は3回羽状全裂で,裂片は細長く尖る.根生葉は群生し葉柄は長い.茎の頂の複散形花序に小さい白色花を開く.果実は扁広楕円形.

薬効と用途

カゼの症状の治療,消炎,鎮痛作用があり,カゼによる発熱,頭痛などのほか,湿疹,化膿性の皮膚炎,関節痛,筋肉痛に用いる.漢方処方では荊芥連翹湯,疎経活血湯,清上蠲痛湯などに配合される.
ハマボウフウ,ボタンボウフウなどボウフウの名が付く植物は多いが,本種がいわゆるボウフウそのものである.

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