熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ハマビシ科
Zygophyllaceae
ハマビシ
Tribulus terrestris L.
ハマビシ
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英名
small caltrop, devil’s thorn, burnut, maltese cross
中国名
蒺藜
花期
8~9月
生薬名
蒺藜子(シツリシ)【局】
薬用部位

果実

成分

アルカロイド(harmine, tribulusterine),フラボノイド(kaempferol)

化学構造式

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  • ハマビシ 化学構造式1
  • ハマビシ 化学構造式2
  • ハマビシ 化学構造式3
産地と分布

本州,関東から福井県以西,四国,九州,および世界の暖帯北部から熱帯にかけて広く分布し,海辺砂地に生える.

植物解説

一年草.茎は分枝して匍匐し,長さ1~数 mくらいに達する.葉は対生で,4~8対の偶数羽状複葉.葉腋に黄色の小さな花を単生する.果実はかたくトゲがあってヒシの実を連想させる.

薬効と用途

明目(目を明らかにする)作用があり,めまいや眼精疾患,目の充血などに,痒みを止める作用として老人性皮膚搔痒症やアトピー性皮膚炎などに,鎮痛作用として胸腹部の張りや痛みに用いる.漢方処方では当帰飲子に配合されている.
男性ホルモンの一種であるテストステロンを上昇させ,運動能力を向上させることを目的としたサプリメントがあるが,動物における研究では心臓,肝臓,腎臓障害が引き起こされる可能性が示されている.
砂浜の環境変化により各地で絶滅が危惧されている.

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