ハス科
Nelumbonaceae
ハス
Nelumbo nucifera Gaertn.
- 別名
- ハチス
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- 英名
- sacred lotus, pink water lily
- 中国名
- 蓮
- 花期
- 6~7月
- 生薬名
- ①蓮肉(レンニク)【局】,②蓮子心(レンシシン),③荷葉(カヨウ),④蓮房(レンボウ),⑤藕節(グウセツ),⑥蓮鬚(レンシュ),⑦蓮根(レンコン)
- 薬用部位
①種子,②胚芽,③葉,④花托,⑤根の節,⑥雄しべ,⑦根,⑧花蕾
- 産地と分布
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ヨーロッパ東南部からインド,中国,ペルシャ,オーストラリアに分布し,池沼,水湿地に生え,日本各地の池,沼,水田などに栽培される.
- 植物解説
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大型の水生多年草.根茎は多節で地中を横走し,白色.葉は根生し,長柄,偏円形で挺水し,径15~20 cm,両端はわずかに凹入する.長く直立した花梗の頂に紅色から白色の大形の花を単生する.果実は楕円形で果皮は堅い.
和名は蜂巣(ハチス)の略で,果実の入った花托の様子が蜂の巣のようであるからである.
- 薬効と用途
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種子は鎮静,滋養強壮,止瀉(下痢止め),健胃作用がある.漢方処方では清心蓮子飲,参苓白朮散などに配合されている.他の各部位も薬用となり,胚芽は解熱作用が,葉は止瀉,止血作用が,花托は止血作用が,根の節は止血作用が,雄しべは強壮作用が,花蕾は止血作用がある.根はれんこんとして食用にされるほか,喉の痛みや咳に用いられる.
花は美しく観賞用に栽培され,多くの品種が存在する.
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