熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ドクダミ科
Saururaceae
ドクダミ
Houttuynia cordata Thunb.
ドクダミ
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英名
Chinese lizard tail, fish mint
中国名
蕺菜
花期
5~6月
生薬名
十薬(ジュウヤク)【局】
薬用部位

花期の地上部

成分

脂肪族アルデヒド(decanoylacetaldehyde),フラボノイド(quercetin, hyperin)

化学構造式

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  • ドクダミ 化学構造式1
  • ドクダミ 化学構造式2
  • ドクダミ 化学構造式3
産地と分布

本州,四国,九州,沖縄,および台湾,中国,ヒマラヤ,ジャワに分布し,山野や庭など普通に見られる.

植物解説

多年草.草丈15~35 cm.茎は直立で分枝する.葉はまばらに互生し,広心形で先は短く尖り,暗紫色.花は淡黄色で小さく短い花穂に付き,4枚の白い花弁状の総苞片に保護されている.

薬効と用途

日本の三大民間薬の一つ.解毒薬として有名で,生の葉を腫れ物に外用するとよく効き,蓄膿症には葉の汁を鼻に挿入する.傷には煎液で洗浄し,洗眼薬にもする.乾燥すると解毒作用は失効するが,通便,降圧,利尿作用を目的としてドクダミ茶が飲まれる.漢方でもわずかに用いられ,五物解毒湯なの処方にどに配合される.皮膚病や痔には煎液を浴湯料とする.
てんぷらにして食され,東南アジアの一部では生の葉をサラダに用いる.根茎はゆでて水にさらすと臭気が消える.煎液でナスの種子を処理すると,発芽が促進できる.

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