熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

オモダカ科
Alismataceae
サジオモダカ
Alisma plantago-aquatica L. var. orientale Sam.
サジオモダカ
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  • サジオモダカ
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英名
Oriental water plantain
中国名
沢瀉,東方沢瀉
花期
7~9月
生薬名
沢瀉(タクシャ)【局】
薬用部位

塊茎

成分

トリテルペン(alisol 類),セスキテルペン(alismol)

化学構造式

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  • サジオモダカ 化学構造式1
  • サジオモダカ 化学構造式2
  • サジオモダカ 化学構造式3
産地と分布

北海道,本州北部,およびサハリン,東シベリア,朝鮮,中国東北部,モンゴルに分布し,沼沢地,浅い水中に生える.

植物解説

多年草.根茎は短く,ひげ根を叢生する.葉は根元から叢生し,長柄があり,葉身は卵状楕円形で長さ5~10 cm,5~7脈がある.急鋭頭か鋭頭で鈍端.高さ50~70 cmの花茎の上部の輪生状複総状花序に多数の白色花を付ける.
和名の匙とは,葉形に基づいて名付けられたものである.

薬効と用途

漢方における代表的な利水薬の一つ。利水(体の水分代謝を調整する作用)し,尿の出が悪い,口が渇く,むくみ,めまい,頭重感などの症状を治す.漢方処方では五苓散,猪苓湯,八味地黄丸などに配合されている.

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