キジカクシ科
Asparagaceae
クサスギカズラ
Asparagus cochinchinensis (Lour.) Merr.
- 別名
- テンモンドウ
- 英名
- Chinese asparagus
- 中国名
- 天門冬
- 花期
- 5月
- 生薬名
- 天門冬(テンモンドウ)【局】
- 薬用部位
コルク層を除いた根を蒸したもの
- 成分
サポニン(asparasaponin I, protodioscin, officinalisnin II, Aspacochinoside N, O, P),多糖類
- 産地と分布
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関東南部から沖縄,および台湾,中国の暖帯,亜熱帯に分布し,主に海岸の砂地に生える.
- 植物解説
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つる性の多年草.短い根茎に,紡錘形に肥大した多数の塊茎が束生する.茎は下部が木化し,上部はつる性となって他物に巻きつく.分枝がきわめて多く,葉のように見えるのは葉状枝である.細枝に付く葉は広卵形,膜質で小さく,太枝に付く葉は外曲するトゲに変化している.葉腋に淡黄色の小花を2~3個ずつ付ける.果実は小球形で,中に黒い種子が1個ある.
- 薬効と用途
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鎮咳去痰,清熱作用があり,乾燥性の咳や粘り気のある痰が出る症状に用いる.漢方処方では滋陰降火湯,清肺湯などに配合される.民間では,焼酎漬けや蜂蜜漬けを滋養強壮,虚弱体質の改善,咳止めなどに用いる.
若菜や根はよくさらして食用にすることがある.肥大した紡錘根は砂糖漬けにして食べられる.
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