本書は本間棗軒(ほんまそうけん 1804~1872)の著になる『瘍科秘録(ようかひろく)』弘化4(1847)年刊、全10巻の続編で棗軒の口授、門人の筆録になる『続瘍科秘録』〔全5巻。安政6(1859)年刊〕。 『瘍科秘録』とは瘡科(外科もしくは皮膚科疾患)の治法、治験書。 棗軒は漢方と蘭方の両方に通じたいわゆる漢蘭折衷派の医師。 『瘍科秘録』、『続瘍科秘録』はその最も得意とする瘡科関係の医論と実際的治療法を公にしたもので、当時の最新技術を示すものとして注目を浴びた。