熊薬ミュージアム内に展示されている貴重な古文書をご紹介します。
43  方彙
一冊 刊享保版

原『古今方彙(ここんほうい)』は不明。 『剛冊古今方彙』は重訂本が出版される12年前、享保18(1733)年に望月三英(もちづきさんえい)の序、および甲賀通元(こうがつうげん)の識語(「剛冊古今方彙小引」)が附されて出版された(外題は『方意』)。 本書の基本的な構成は重訂本と同じだが、処方数がやや少ないことから、本書は重訂本の前段階のものと推定される。 甲賀通元による重訂本は延享2(1745)年に初版され、全1800方を収録する。 『衆方規矩(しゅうほうきく)』と並んで江戸時代のベストセラーとして知られる処方集で今日でも盛んに使われている。