現行の『素問入識運気論奥』より、撰者は劉温舒(りゅうおんじょ)で、北宋の元符2年(1099)に当序を草した。 本書は三巻に分かれ、上巻に十論、中巻に十論、下巻に十一論の計三十一篇からなる。 本書の特徴は豊富な図解にある。 本書の成立直後の崇寧2年(1103)、運気論は医官の試験科目の一つとされ、模範答案の様子も伝えられており、当時かなり重視されたことが窺われる。 日本版本は多数あり、本書は寛永2(1625)年重刊。