Transient receptor potential(TRP)チャネルは、化学物質、物理刺激などの様々な刺激により活性化するイオンチャネルです。そのうちのいくつかは温度に対する感受性を持ち、温度感受性TRPチャネルとして知られます。外界からもたらされる温度変化は感覚神経の末梢端で受容され、低温から高温までの広範囲の温度感覚を可能としています。また、組織傷害を起こすような高温・低温により活性化するTRPチャネルは痛みにも関わっており、その最たる例がトウガラシ成分であるカプサイシンや高温によって活性化するTRPV1です。
一方で、脳をはじめとする深部体温に保たれた組織にも温度感受性TRPチャネルが存在しますが、体温下での 温度感受性TRPチャネル活性がどのようにして制御されているのか、また温度感受性TRPチャネルの体温における生理・病態生理への関わりはほとんど分かっていません。当研究室ではこれらを明らかにしていくとともに、新規創薬ターゲットとしての応用を目指しています。
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