2つの間質細胞を同時に標的化する新規薬物送達担体を開発
【ポイント】
- 難治性がんに対する新たな治療標的として、がん細胞とその周りの間質 細胞を含む"がん微小環境"を改善するアプローチが有望視されていますが、未だ有効な治療法は開発されていません。
- がん微小環境を支配する間質細胞である、腫瘍関連マクロファージ(TAM) とがん関連線維芽細胞(CAF)を同時に二重標的化する新規薬物送達担体monoPEG40k-Man-HSAを開発しました。
- 開発した新規薬物送達担体に抗がん剤パクリタキセル(PTX)を搭載すると、TAMとCAF両者を効率良く認識することでがん微小環境を改善し、優れた抗腫瘍効果を発揮しました。
- monoPEG-Man-HSAは難治性がんの治療において有望な薬物送達担体で あることが明らかとなり、TAMとCAFの二重標的化という新しい治療戦略の有用性が示されました。
https://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/seimei/20210824
https://www.kumamoto-u.ac.jp/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2021-file/release210824.pdf
https://research-er.jp/articles/view/102362