モクレン科
Magnoliaceae
コブシ
Magnolia kobus DC.
- 別名
- ヤマアララギ,コブシハジカミ
- 英名
- Japanese willow-leaf magnolia
- 中国名
- 日本辛夷
- 花期
- 2~3月
- 生薬名
- 辛夷(シンイ)【局】
- 薬用部位
蕾
- 成分
フェニルプロパノイド(methylchavicol),モノテルペン(α-pinene),アルカロイド((+)-coclaurine)
- 産地と分布
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北海道から九州,および朝鮮南部に分布し,山地に生え,庭木としても植栽される.
- 植物解説
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落葉高木.樹高20 m.樹皮は灰色で小枝は緑色,折ると香気を放つ.葉は互生で短い葉柄を持つ.新葉の出る前に枝先に径10~15 cmの花を付け,日が当たると平開し,香気がある.
和名は拳の意味で,蕾の形に基づいたものとされる.身を噛むと辛味があるので,昔はヤマアララギ,コブシハジカミとよばれた.
- 薬効と用途
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鼻や頭の症状を改善する作用があり,頭痛,頭重,鼻閉,蓄膿症,鼻炎などに用いる.漢方処方では葛根湯加川芎辛夷,辛夷清肺湯などに配合されている.虫歯の痛みには乾いた蕾を口に含む.
花木として観賞用に植栽される.コブシは日本固有種で中国には自生しない.
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