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クスリを作るって?

当研究室の名前は「創薬基盤分子設計学
創薬の基盤となる分子を設計するための研究を行っていると思っていただければよいのであるが、では、創薬って何だろうか?

薬学部だからクスリを作っているんだろう、という印象で見られることが多いのであるが、実はクスリは作っていない。いや、ひょっとしたら扱っている化合物にクスリになるものもあるかもしれないが、少なくともクスリそのものを作ることを目的に研究をしてはいない。
これは決して威張って言えることではない。熊本大学薬学部では、創薬研究センターを立ち上げ、Made in Kumamoto Universityのクスリを創る、ことを目標としているのであるから、「クスリは作らない」などと言うのは言語道断なのであるが、これはポリシーである。

クスリを作る技術を創る

ことを目標として日々研究している。

我々の専門分野は、有機合成化学である。医薬品分子を合成するのには必須の技術ではあるが、決してツールにとどまるものではない。

有機合成はアートである。

化合物同士のさまざまな相互作用をコントロールしながら、反応条件を変えていき、通常ではうまく進行しない反応を実現する。それは、学術的な美しさ・面白さはもちろんのこと、それまで作れなかった化合物の合成が可能になれば実利もともなう。

医薬品が生体内で作用するのも、化学反応である。これを深く理解し、新たな生理活性物質を設計するのも有機化学である。
それがすぐクスリになるわけではない。クスリになるものばかりを追うわけではない。
ただ、いつも、創薬の基盤となる分子を創る、ことを思い描いて研究生活を送っているわけである。

具体的には、こちらをどうぞ

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