熊薬ミュージアム内に展示されている貴重な古文書をご紹介します。
62, 63 腹證奇覧
腹裏病状図 乾

稲葉文礼(いなばぶんれい ?~1805)著。 腹診書。 正編2巻、後編2巻。 正編は享和元(1801)年刊。 後編は文化6(1809)年刊。 日本古方派の代表的腹診書として広く流布し、今日に至っている。 具体的に腹証を図解し、さらに外証を示し、適応処方名が挙げてある。正編では45項目、後編では38項目にわたり記述がある。 通称意忠(いちゅう)、文礼は号。 幼くして孤児となり、鶴泰栄(つるやすひで)という医師に学んで腹診術を習得。 のち諸国を遊歴して医を行った。