熊薬ミュージアム内に展示されている貴重な古文書をご紹介します。
54  牛山方考

香月牛山(かつきぎゅうざん 1656~1740)著。 後世方処方の運用書。 全3巻。 『牛山活套(ぎゅうざんかっとう)』と対をなす書で、元禄12(1699)の自序(『牛山活套』と同一)がある。 天明元(1781)年刊行。 『活套』が病症別に治方を説いたのに対し、本書は方剤別に分類し、その運用法の秘訣を和文でわかりやすく解説したもの。 金元4大家の医書や『和剤局方』などの処方が中心でほかに明に至る歴代医書の処方が取り入れられている。    牛山は若い頃、貝原益軒に儒学を学び、現在の大分県にあたる豊前中津侯の藩医、鶴原玄益に医学を学んだ。