熊薬ミュージアム内に展示されている貴重な古文書をご紹介します。
42  遠西医方名物考抜萃 全三巻
宇田川榛斉 自写本

宇田川榛斉〔うだがわしんさい 名は玄真(1769~1834)〕訳述、宇田川榕菴〔うだがわようあん(1798~1846)〕校補した中からすぐれた部分や必要な部分を抜き出した薬学書。 『遠西医方名物考』は江戸時代に海外から持ち込まれた西洋の薬物をいろは順に配列し、産地・形状・調剤・薬効・使用法について記した書。 著者である宇田川榕庵・玄真はともに蘭方医で津山藩医。 のちに幕府天文方で蕃書和解御用をつとめた。 本書には元素編があり、窒素・炭素に関する記述がある。