熊薬ミュージアム内に展示されている貴重な古文書をご紹介します。
9  観聚方 一~十巻

多紀元簡(たきもとやす 1755~1810)の著になる処方集。 全10巻。 文政2(1819)年初版。 もとは『観聚方』といい、元簡の父・多紀元悳(たきもとのり)の輯(集)にかかる全80巻の大部の書であったが、臨床応用の便を考えて元簡がこれを精選し補遺して10巻となし、元簡の没後、子の元堅(もとかた)の校訂を経て、元堅の兄元胤(もとつぐ)が刊行した。 漢~清に至る歴代中国の212の医方書より2395方の名方を採択し、病門別に分類してある。 以後続出した善本資料をもって改訂が施され、安政4(1857)年、修訂再刊された。