新しい「今月の薬用植物」(ここをクリック)
2016年 3月
Banmara (Eupatorium adenophorum (Ageratina adenophora Spreng.))
キク科(Asteraceae, Compositae)
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新しい「今月の薬用植物」(ここをクリック)
今月も雑草です。インドからネパールに入って来て、あっという間に全土に広がり、畑を食い荒らす草として嫌われている、キク科の ネパール名で「Banmana」という植物です。
2002年8月に初めてネパールに出かけました。ポカラ大学主催の「ヒマラヤ薬用植物シンポジウム」に出席、ポカラのホテルで見つけ、100g位を採取し、日本に帰り成分研究をした植物です。これが、ネパールとの共同研究の始まりです。その成果を、2004年3月23?26日の「Royal Nepal Academy of Science and Technology (RONAST), Kathmandu」の学会で、ハリ デブコタ先生(現在、熊本大学特任助教)がポカラ大学薬学部3年生のときに学会発表してくれました。
雑草で困っていますが、薬用にも用います。地上部は、抗菌性、止血、鎮痛、睡眠誘導などの作用が明らかにされています。また、民間薬ではケガの時の止血に用いています。強い香りがありますが、余り良い香りではありません。3月に入り、花が咲いていましたので、AITM大学への通学の途中の空き地(分譲住宅地)で撮影しました。花が咲いているのを初めて見つけ、意外と綺麗だなと感動!!。
<挨拶>
長い間お世話になりました、あたたかく見守って下さった皆様に心より感謝致します。
https://sites.google.com/site/jinyuenoyaocao/home に、「今月の薬用植物」を引き続き掲載しますので、ご覧いただきたく存じます。
2/8に日本を出発(車のウインドーが凍る朝でした)、3/8(20℃になり、暑く感じました)に帰国しました。何を一ヶ月もネパールに? カトマンズ盆地の中にある4つの市の一つ、カトマンズ市の南に位置する「Patan市」のリングロード(環状線)の外にある、小さな大学、AITM大学「Asian Institute of Technology & Management (AITM)」のDepartment of Biotechnologyの学生さんに、講義と実習を計15回行ってきました。学生さんは、私のつたない英語に戸惑いながら、気持ちでチャレンジしてきました。毎年来てくれと学長も言っていましたので、少し成功でしょうか、私も少し自信がつきました。今回の講義&実習の内容
2月9日にカトマンズに入り、Patan市のMahaBuddaha寺院の横にあるMahaBuddahaゲストハウスに28日お世話になり、AITM大学には片道25分の距離を歩いて通いました。ゲストハウスの奥さんの料理が美味かったです。
今までにAITM大学には数度伺い、見学はしたのですが、学生さんがどの程度の学力が、実習するための機材があるのかも分からない手探り状態で、また、1日15時間も停電するような状況で電気製品が使えないことも多々ありました。私のまずい英語で、どうにか15回をこなしてきました。毎回が自分自身の勉強になりました。講義はともかく、1)TLCを用いた実習、2)ハンドクリーム作り(チューリバター&胡麻油を用いたクリーム2種)黄色クリーム(カユミ止め、ニキビに)、赤いクリーム(火傷、切り傷、擦り傷、打ち身など)、3)クスノキの葉からカンファーの単離、4)カイカからルチンの抽出・結晶化等は目新しいこともあり、参加者も20名前後と実習室一杯になったのですが、最後の機器分析データからの構造解析の発表会は10名でした。最後に残る男性が少ないのはどこの国も同じでしょうか?
私のこれからの新しいチャレンジです、健康に気を付けて続けたいと思います。さらに、ミャンマー、ラオスにも出かけたいなと思っています。
ネパールの写真、PatanSundharaの風景(一ヶ月で道の舗装が出来ました)、Okubahal Kanibahal寺院の朝、結婚式に行く方々、ヒマラヤの山々の夕焼け、満月に飛行機(今回のベストショット)、桃の花 AITM大学構内、桜の花 AITM大学構内、ゲストハウスのオーナーの旦那(カジ)さん、女将(ソバ)さんと、ゲストハウスに宿泊の日本人の方、女将さん、息子(スイレン君)さん、梨の花 in AITM、リンゴの花、実習&Prof Saiju、最初の日の夕食(2/9)、リングロード東側 Khathomandu市からPatan市を望む(排気ガスと砂埃で、山も霞む)、宿泊したゲストハウス(4Fの部屋でした)、ゲストハウスの屋上よりヒマラヤと街を見る(右が空港)、地震で寺院の建物の先が傾いたPatan Durbar Square、(まだ追加します)。
HPの管理者に依頼を受け、平成8年2月から始めた「今月の薬用植物」も、このURLでは今回で最終回です。全部で241種の植物を掲載してきました。よく続いたなと自分なりに感心しています。植物を探すのが大変だったことも有ります、書き過ぎて、削除したこともありました。いろんな学習をさせていただきました。いろんな人との出会いも有りました。ありがとうございました。
「月例薬用植物観察会」の広報を毎回行って下さいました「NHK熊本」の方々にお礼を申し上げます。また、たびたび「新聞、雑誌」等に取り上げていただきまして、本当にありがとうございました。熊薬薬用植物園の基礎を築いかれた故濱田善利先生の業績から繋がり、これらの地道な行動が現在の薬用植物園(薬用資源エコフロンティアセンター)に繋がっているのでと感じています。益々の御発展をお祈りします。
私は、これからも、熊本のどこかで「月例薬用植物観察会」、「月例漢方とハーブ」を継続して行ければと思っていますので、ご助力をお願いします。
また、私のチャレンジとして、年に、1?2回、海外での1ヶ月位の講義・実習が出来れば良いなと考えております、呼んでいただけますと、お金があれば出かけますので、お願いします。
★風邪、ノロウイルスの予防に「渋茶」で、ウガイを忘れないようにして下さい。
★私は、食用イグサの粉で歯磨きをしています。
歯茎の出血、歯肉炎の予防には良いですね。
★イグサは、子豚のシッポ噛みを顕著に抑制するデータがでました。養豚家の方で試してみませんか?
人は、食用イグサを飲んでいると落ち着きます。人と豚は似ているので、試してみたら、効果が出ました。
(面白く、すごいです)
★「ハチャメチャ菊茶」を、試飲された方からアンケートが帰って来ています。半数以上の方が改善されたとのこと、
少しでも普通に戻れば幸いです。これからもご愛飲、宣伝をお願いします。
★熊本県の「くらしの中の薬草」の本を作っています、出来ましたら、買って下さい。
皆様が、薬用植物を利用されるときの道標になれば幸いです。
写真(2016年 3月 ネパール Patan市にて)
(資料,写真・文章責任: 薬学部 附属薬用資源エコフロンティアセンター)
学術研究員(客員教授)
矢原 正治
(変更日:2016.3.15)
, from 8, May, 2004