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今月の薬用植物

2015年 3月

ヒマラヤニンジン Panax pseudginseng Wall. Subsp himalaicus H. Hara
ウコギ科(Araliaceae)

 

阿蘇山がチョビット元気です。阿蘇山からエネルギー(気)をもらいに阿蘇に出かけて下さい。


 3月末の退職を控え、最終講義のために昔の写真を整理しながら,博士論文(九州大学薬学部在籍、広島大学薬学部で研究)の実験を思い出しました。 以前にも紹介しましたが,田中治教授(当時)が,1967年にヒマラヤに行って採取し,大事に保存していたヒマラヤニンジンの地上部10gを持ち出して来られました。それが写真のヒマラヤニンジンです。右の写真は,1967年6月にブータンで田中先生らが採取した?葉(押し葉標本)を、東京大学博物館で見つけ撮影したものです。ネパールで採取したものよりも葉が少し細いですね。

 ネパールでは、根茎を傷の治療に、根(先端の太い部分)を強壮、去痰などに用いるようです。しかし,2007年時点,余り利用されていないようで、特に「ブータンでは薬用としては使っていません」と言っていました。
 日本では、中国、韓国、日本で栽培される「薬用ニンジン」(別名:御種ニンジン、朝鮮人参)といわれるPanax ginseng、日本に野生する「竹節人参」(別名:トチバニンジン)といわるPanax japonicusを生薬として用います。島津藩の飛び地であった都城に、中国から来た医師に、何 欽吉(か きんきつ)という方がいました。何医師が書いた書物の中に、霧島山麓に薬用ニンジンに薬効が似たものがあった、これを薩摩ニンジンと言うとの記載があります。何氏の子孫の瀬尾さん(鹿児島のセオ薬局)が,私が広島大学からアメリカに行った後、田中研究室に持ち込まれ、地下部全体の成分研究が行われました。田中研究室の森田君らは、日本にある竹節人参の成分と少し違うことを報告しました。しかし、形態を観察すると大きく異なります。そこで、地下部を「根茎部」、「根」、「一年目の肥大部(玉状の部分)」に分けた成分研究を、熊薬 薬用植物園に移動後、研究室に配属の吉崎君に博士論文課題として行ってもらいました。大変面白いことに、根の部分が薬用人参に近い成分パターンがを有していることがわかりました。もしかすると、中国から渡来した何医師は、薩摩で産するトチバニンジンの根を主に使い治療を行ったのかもしれないという結論に達しました。
 サツマニンジンを増やし、薬用に用いることは出来ないかなと考えています。
栽培試験により、成長した地下部を掘り取り、根だけをカットし、残りを再度植え付け、その後、根がどのくらい成長するかを見て行く必要があります。阿蘇等の杉林をお借りして栽培試験をする必要があるかなとも思っています。

 思うのは誰でも出来ますが、行動しないといけませんね。気(エネルギー)を少し増やしてやりますか。家の庭にも植えてあるので、それで試すのも一つかなと思っています。
 「気」が普通であれば、元気、「気が」普通なら、血&体液(水)も身体を巡ります。巧くストレスを除く方法の一つ:(1)たまには花を愛でる、綺麗だな、可愛いなと感じ、心を少しウキウキさせる。(2)楽しいことを考える。(3)自分の好きな楽しいことをする。
 「酒を飲んで憂さ晴らしは余りストレスを除けませんね。愚痴ばっかりいているとその愚痴が脳に残っていますので、ストレス解消にはなっていません」「いやなことは良いことでカバー(覆い)しましょう」
ストレスを解消し、ますます仕事が捗りますように!!

3月で退職ですが、4月からも薬学部にいますので、HP、花便りなどでお邪魔します、宜しくお願いします。

3/25が卒業式ですが、薬学会のため、謝恩会が3/23にありました(日航ホテル)、すこし学生の身分からすると気張り過ぎたように思います。いつもあるタクシー券もありませんでした。身にあった場所で開催する方が、良いのではと思います。また、卒業生の贈り物、今年はストップウオッチ&ベルです。ありがとうございます。来年から「宮本記念館の和室の畳替え」でお願いしたいものです。先輩が綺麗にしてくれた畳を大事にしながら酒を飲むのも素晴らしいことではと思います。如何でしょうか!!

ご自由にご利用ください!
 2015年 3月のカレンダー バショウの花

   2015年 4月のカレンダー ボケの花

写真(2010年10月)ネパール、東京大学博物館)
(資料,写真・文章責任: 薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター
Medicinal Plants Eco-Frontier Center(Medicinal Botany and Ethnobotany )
(薬用植物・生薬学分野)
      矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、漢方、民族植物学、環境保全、育種)
                          (変更日:2015.3.5)

, from 8, May, 2004
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