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今月の薬用植物

2015年 1月

タラヨウ (多羅葉) Ilex latifolia Thunb.
モチノキ科(Aquifoliaceae)

 
 

開けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いいたします


阿蘇山がチョビット元気です、皆さんにとって今年も元気(普通の状態)で、良い年でありますようにお祈りします。
元気の無い人は阿蘇山からエネルギー(気)を吸い取って下さい。そうすると阿蘇の噴火も治まるかもしれませんので、元気の無い人は元気をもらいに阿蘇山に行ってみて下さい。

 2015年の始めはモチノキ科の「タラヨウ」です。タラヨウは10m位になる常緑樹で、九州等に分布しています。花はほとんど目立ちませんが、秋には写真のような赤い実を付け、よく目立とます。1月に入ると、ヒヨドリ・モズが一斉に実を食べにきます。成分はモチノキ科に多いイリドイド配糖体を含み、写真左のように細胞か壊れるとメーラード反応等により黒くなるのが特徴です。タラヨウの葉に字を書くと黒くなり、字がクッキリと分かることから、別名「ハガキの木」と言われます。ハガキを漢字で「葉書」と書くのは、昔タラヨウの葉を用いて文を書き送ったのが由来と言われています。成分研究はあまりありませんが、肌に良いと言われるウルソール酸等のトリテルペンの存在が報告されています。この近縁種で Ilex kudingchaは、茶葉として加工され「苦丁茶(Ku Ding tea)」として世界的に飲まれています。また苦丁茶の原料植物として葉が小さく柔らかいLigstrum robstum(モクセイ科イボタノキ属)もあり、葉が苦い植物が何種類か苦丁茶として利用されているようです。
 タラヨウも苦丁茶の原料として用いられることもあり、生薬名を「クテイシャ(苦丁茶)」と記してある文献もあります。効能として、頭痛、歯痛、難聴、眼の充血などにお茶を飲用すると良と記されています。また、虚血性疾患、退行性脳疾患の予防と治療にタラヨウの抽出物が良いとの特許が報告されています。一度タラヨウ葉で、お茶を作って飲んでみようと思います。月例薬用植物園の観察会の時に参加者に試飲してもらおうと思いますので、その時はご協力をお願いします。

 皆様のご助力のお陰で、私も1月で65歳になり3月で退職です。しかし4月からも「今月の薬用植物」、「月例の勉強会」、「花便り」を続けますので、宜しくお願いします。
 4月からは新しい教授が来られますが、部屋も今いるところに居る予定です。薬学部に来られたら寄ってください。もう少し漢方の勉強、栽培の勉強、天然物の構造解析の研究の手伝い等をしようと思っています。呼んでいただくと、どこへでも出かけて行きますので、声をかけていただくと嬉しいです。

 インフルエンザ、嘔吐下痢症が流行っています。罹ってもすぐ対応するとひどくなりません。またウガイ・手洗い等で予防して下さい。
1) インフルエンザの予防に「補中益氣湯」を
2) インフルエンザに罹ったかなと思ったら「すぐ」に「麻黄湯」を、頓服で2時間おきに(乳幼児、小児でも可能)
3) 嘔吐下痢症には「五苓散」を、吐く、下痢をしだしたらすぐ、頓服で2時間おきに(乳幼児、小児でも可能)
 漢方薬はすごいです。私の友人のお父さんで、肺に水が溜まって抜けなかった人に「五苓散」を連続で飲んでいただいたら半分位になったようです。補中益気湯+五苓散が良いのかもしれませんが??
 「西洋薬と漢方薬を併用し」巧く医療に応用できる薬剤師を増やしたいと思っております。これからも皆様の一層のご教示、ご助力、ご支援をお願いします。

ご自由にご利用ください!
  2015年 1月のカレンダー 正月にも開花しているヒマラヤ桜

  2015年 2月のカレンダー 熊本城の天井画「マンリョウ」

写真(2014年1月)
(資料,写真・文章責任: 薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター
Medicinal Plants Eco-Frontier Center(Medicinal Botany and Ethnobotany )
(薬用植物・生薬学分野)
      矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、漢方、民族植物学、環境保全、育種)
                          (変更日:2014.12.31)

, from 8, May, 2004
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