|
 |
2011年3月
ヒメウズ(Semiaquilegia adoxoides(DC.) Makino )
キンポウゲ科(Ranunculaceae)
|
 |
 |
3月になり、薬用植物園の樹木が新芽を出す頃、足下に小さな花を咲かせます。散策しているとヒメウズを踏みつけそうになります。花は小さく1cm弱。
根が "トリカブトの塊根を小さく"したような形をして、花がかわいいから「ヒメウズ」と
名前がついたのかなと勝手に思い、「花と樹木の大辞典」を調べると
「トリカブトに似ているが全体が小さいから」と記されています。確かに葉もトリカブトを薄く小さくした感じです。方言名は、チンチンバナ、ネズミイモ、
ネコイモ、ヤブイモ、カラスイモと書いてありました。ラテン名が数年前に変わりました。昔のラテン名属名の Aquilegia の「aquila」は
「鷲の爪の曲がった形に花弁が似ている」ことから、「adoxoid」はギリシャ語の「目立たない花」を意味しているとのことです。
薬用として、中国では全草を、腫れ物を治す、解毒、利水の目的で、塊根を清熱、解毒、利水、腫れ物を消す等を目的に用いられているようです。
日本では薬用としては使われないようです。キンポウゲ科の植物は有毒成分を含むものが多く、薬用だからといって食べないよう、十分注意が必要です。
薬用植物園では、2月末の暖かさでサンシュユが満開になっています。アンズ、コブシも1〜2輪咲きかけていますが、明日からの寒さで少し遅れそうです。
今年はヒヨドリが多いので、毎年やって来るメジロ、ウグイスの鳴き声がほとんど聞こえません。
私がベトナムへ出かけている間にアンズも満開になり、江戸ヒガンサクラも咲き、帰ってくる頃は散っていないか心配しています。
脊梁山地のフクジュソウは満開でしょうか? 阿蘇の草原のフクジュソウは野焼きの後、4月に入ると焼けたススキの株の間から花を咲かせます。
今年の"「薬用植物知ろうin熊本」"の阿蘇の観察会は5/29です。4月になると阿蘇へ出かけ、
薬用植物のリスト作りです。春は植物の動きが早いので、大変でもあり、楽しみです。
皆様、是非、阿蘇の観察会においで下さい(定員100名の予定)。昨年はお断りした人もいますので、お早めにお申し込みください。『晴れますように!!』
三寒四温、体調管理に、十分ご注意ください。
熊薬125周年の事業で、”薬用植物園ポストカード「薬用植物園からの花だより」を作っていただきました。
”花便り”のメールで皆さんに送信している写真が主です。
一枚に6個の写真が入って、80円/枚、12種類作ってもらいました。
12枚セットで900円です。
("No.1-4",
"No.5-8",
"No.9-12"、
"ハガキ表")
("72個の植物の概説")。
薬学部生協で売っています。沢山ご購入してください。
写真(2010年5月 三角、薬用植物園) (資料,写真・文章責任 薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター
Medicinal Plants Eco-Frontier Center(Medicinal Botany and Ethnobotany ) (薬用植物・生薬学分野)
矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、漢方、民族植物学、環境保全、育種),(変更日:2011.3.1)
トップページへ戻る |
|
 |
|
 |
 |
 |
当ウェブサイトの著作権は、熊本大学薬学部及び記載責任者に属します。
掲載内容および画像などの無断転載を禁止します。 |
 |
|