熊本大学薬学部
 
  トップページ / 今月の薬用植物
ワード検索
今月の薬用植物
バックナンバー薬用植物園

2010年12月

キュウリ(Cucumis sativa L)
ウリ科( Cucurbitaceae)




 ヒマラヤの桜が満開です。10月初旬、ネパールにヒマラヤトレッキングに行った時、2500m付近で咲き始めの桜を見ることが出来ました。寒い中で、管理棟2Fからの花見もおつなものです。隣に霜で少し痛みかけた、皇帝ダリアが咲いています。12月初めはイチョウの葉が黄葉し、隣に真っ赤なオオカナメモチの実があり、晴天の12/4の観察会の時は大変綺麗でした。ノブドウ、エビズルの葉も紅葉し今が見頃です。12月の中旬までが紅葉、黄葉のピークだと思います。近隣の方々には毎日落ち葉の清掃でご迷惑をおかけしています。ご助力、大変ありがとうございます。

 今月は、Cucumberこと、キュウリです。40年ぐらい前までは、独特の臭みと、苦味があり、嫌いな人が多かったのですが、昨今は、特有の香り、苦味も少なくなり、あっさりした清涼感から好感が持たれる野菜になりました。また、阿蘇の地キュウリなど、太いキュウリも有名です。10月に食べた 旬の腕より太いネパールのキュウリも美味しかったです。
 キュウリの薬用です。果実を用い、味が苦く、涼性を示します。果実を生食すると利尿効果が、外用として、薄く切ったものを土踏まずに貼り暑気あたりに、薄く切ったもの又は絞った汁、ヘチマ水の要領で採集したキュウリ水を火傷に用います。中国では、熱を除く(解熱、抗炎症)、水を利す(利尿、利水)、解毒する、胸中の熱を除く等の効果があると記されています。[禁忌]として、胃の冷えた人が食す(用いる)と、腹痛、嘔吐、下痢を起こすことがあると記してあります。
 涼性のある、キュウリなど、夏が旬の野菜は、身体を冷やす傾向がありますので、冷え性の方はこれからの寒くなる時期に多食しない方が良いでしょう。また、女性のスカート等がずいぶんと短くなっています。若い時に,足腰を冷やして、冷え性 → 生理不順・生理痛 → これがこうじて子宮筋腫等になった人が、年を取ってまた更年期障害に悩まされることがなければよいがと懸念しています。 30年後の医療の仕分けの対象者にならないように身体の中身と心のバランスを保って下さい。

熊薬125周年の事業で、”薬用植物園ポストカード「薬用植物園からの花だより」を作っていただきました。”花便りのメールで皆さんに送信している写真が主です。一枚に6個の写真が入って、80円/枚、12種類作ってもらいました。12枚セットで900円です。
"No.1-4", "No.5-8", "No.9-12""ハガキ表"
"72個の植物の概説")。
 薬学部生協で売っています。沢山ご購入してください。


写真(2009年7月11日宇城市)
(資料,写真・文章責任 薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター
Medicinal Plants Eco-Frontier Center (Medicinal Botany and Ethnobotany )
(薬用植物・生薬学分野)  矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、漢方、民族植物学、環境保全、育種),変更日:2010.12.8)
 
トップページへ戻る


, from 8, May, 2004



 
当ウェブサイトの著作権は、熊本大学薬学部及び記載責任者に属します。 掲載内容および画像などの無断転載を禁止します。
熊本大学ホームページへ 医学薬学研究部へ サイト案内