熊本大学薬学部
 
  トップページ / 今月の薬用植物
ワード検索
今月の薬用植物
バックナンバー薬用植物園

2010年11月

ヒシ(Trapa japonica
ヒシ科( Trapaceae)




 ”今月の薬用植物”を平成8年に初めて、163回休まずに続けてきましたが、パソコンが壊れて、対応に手間取り、9月、10月の2ヶ月アップできませんでした。
ご心配をおかけいたしましたが、人間はいたって元気です。パソコンが壊れている間に、エコファーマで学生さんとラオス研修に、またネパールにトレッキングに出かけていました。

今月の薬用植物は”ヒシ”です。
 稲刈りが終わり、佐賀、福岡南部のクリークの水草が少し勢いを無くした頃、クリーク、池でヒシ取りのタライや船が浮かんでいるのを見かけます。今は食糧事情が良くなり、ヒシの種子は珍しい食べ物として売られています。九州ではトゲが2本の菱の実が多いのですが、忍者が用いた3個のトゲを持つ菱もたまに見かけます。
 ヒシの花は一日花です。薬用には種子を、滋養、強壮、消化促進に用います。中国でもヒシ(トウビシ)があり、種子を菱(Ling)といい、味は甘、性質は涼です。「生のものは暑を清め解熱、止渇する。煮たものは気を益し、胃腸を健やかにするようです」。さらに禁忌として、「下痢をしているものは食してはいけない」と記されています。
 万葉集にヒシをつむ歌がありますので、古くから利用されていたようです。

10/30,31日は、熊薬創立125周年記念式典に懐かしい人が来られました。
薬用植物園にも沢山の方々が来て頂きました。ありがとうございます。

熊薬125周年の事業で、”薬用植物園ポストカード「薬用植物園からの花だより」を作っていただきました。”花便りのメールで皆さんに送信している写真が主です。一枚に6個の写真が入って、80円/枚、12種類作ってもらいました。12枚セットで900円です。
"No.1-4", "No.5-8", "No.9-12""ハガキ表"
"72個の植物の概説")。
 薬学部生協で売っています。よろしければご購入いただき、ご意見をいただけますと幸いです。
9月分、10月分の”今月の薬用植物”は、時間がある時に、追加しておきます。

写真(2010年8月18日薬用植物園)
(資料,写真・文章責任 薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター
Medicinal Plants Eco-Frontier Center (Medicinal Botany and Ethnobotany )
(薬用植物・生薬学分野)  矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、漢方、民族植物学、環境保全、育種),変更日:2010.11.1)
 
トップページへ戻る


, from 8, May, 2004



 
当ウェブサイトの著作権は、熊本大学薬学部及び記載責任者に属します。 掲載内容および画像などの無断転載を禁止します。
熊本大学ホームページへ 医学薬学研究部へ サイト案内