熊本大学薬学部
 
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今月の薬用植物
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2009年3月

ミツマタ(Edgeworthia chrysantha Lindl.)
ジンチョウゲ科 (Thymelaeaceae)




『弥生3月 花爛漫 セミも浮かれて顔を出し 風が寒いと またもぐりこみ』(河童)

 3月です。先週からアンズが咲きだし、満開です。今日はエドヒガンザクラが開花しました。サンシュユ、ナノハナ(アブラナ)も満開です。セリバオウレンが花の中に種子をつけています。ボケも8分咲きです。クサボケ、ニワウメ、レンギョウも咲きだしました。日陰ではシキミが満開で香りを漂わせています。上の方を見るとコブシの蕾が白く見えだしました。北海道からもらた”タツタソウ”が花を咲かせました。薬用植物園はこれからが花爛漫です。花を見ると楽しいですので、時間を作ってお立ち寄りください。

 今月は、今満開のミツマタです。先週水俣で紙すきをしている金刺潤平氏から”ミツマタ、コウゾ、ガンピの樹皮”を送って頂きました。
 ミツマタは2〜3mの低木で、写真右のように枝が三つに分かれて成長します。花は、熊本では3月に咲きます(今年は2月20日位から咲きだしました)。阿蘇の古閑の滝の滝壷の周りに沢山生育しています。
 薬用では、花を”夢花(ムカ)”といい、味は淡、性質は平、陰を養い神(心)を安らげる。陰虚火旺(弱った状態で虚熱が旺盛になる)、夜夢精の治療を目的に、目の病(多涙、目やに、視神経の衰弱、角膜白斑など)、夢精、失音(声がれ、失声)を治すとされています。採取は、冬〜早春に開花しないうちに花序を摘み取り、日干し乾燥し保存します。
 効くのかどうかは使ったことがないのでわかりません。どなたか実際に使って効果を御存知の方はお教え下さい。

 花粉症でお困のに方、菊の花(茶菊)とい草で症状が軽減するかどうか試して下さいませんか? 菊花には抗炎症作用、い草には利尿作用があります。どちらも細胞レベルですが弱いながら抗アレルギー作用があります。初期の花粉症に菊花を使用した人達は症状が軽減したと言っています。御連絡を頂けますと、50g位ずつ送ります(10回分位)。先着20名様まで。試してくださる方は、送り先、お名前、電話番号を記して、メールで御連絡下さい。

 学生さんへ:いろんな職業、年齢層の人達と気楽に話して、自信を持ちたい人は、薬用植物学研究室へ来て下さい。(セミナー、草原再生への参加だけでもかまいません)。Communicationの勉強にもなります。植物を通して楽しく人との意志疎通ができます。植物を観察するのと同じで、人を観察し・人と話す自信もつきますよ。

写真(2009年3月1日、薬用植物園にて)
(資料,写真・文章責任 薬学教育部附属薬用植物園
Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants)
(薬用植物学分野)  矢原 正治(専門:薬用植物学、生薬・天然化学、臨床生薬学、民族植物学、環境保全・育種),変更日:2009.3.1)
 
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, from 8, May, 2004



 
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