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明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
2009年1月
スイカ(Citrullus lanatus (Thunb.) Matsum. et Nakai)
ウリ科 (Cucurbitaceae)
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『丑年の 7月22日に 思いはせ 皆既日食 種子島行くぞ(字余り)』(河童)
今月の薬用植物も平成8年2月に掲載し始めて今月で13年になりま す(156号)。2009年(平成21年)の最初の植物はスイカです。熊本では、初夏(美味しいのは6月まで)、12月にはお歳暮用として売られています。漢字で”西瓜”とかきます。西の 国、中国から来たウリ、音読みの”サイカ”からスイカになったと言わ れています。日本には寛永年間(1624〜44年)に渡来したと言われていますが、はっきりしないようです。エジプトでは約 4000年前に栽培されていたようです。現在日本では、北海道から沖縄まで全国で栽培されている所謂”夏の野菜”です。果肉の99%が水であるため、利尿作用があります。また、果汁濃縮の西瓜糖も同様の作 用があると言われています。生食用の西瓜は日本産,しかも植木(熊 本)産が一番です。本当に美味しい西瓜は県外へ流出するため、熊本の人たちは食べたことがないようです。
果実を生薬名”西瓜(せいか、xi gua)”と言い、性は寒、味は甘、無毒で、清熱して暑を除く、煩(もやもや)を除き止渇する、利尿する、暑熱煩渇、熱盛津傷、小便不利、喉痺(扁桃炎等)、口瘡(こうそう)を治すとされ、民間では利尿を目的に用いることが多いので、 冬の寒いときに食べると冷えが増しますので避けたほうが良いのですが、昨今は部屋全体を暖かくするので、冬にも西瓜が売れているようです(環境悪化の原因)。
スイカは、お腹が冷えてむくみの有る人(中が寒で湿のさかんの者)、冷え性の人等が食べるのは禁忌です。例えば、寝たきりの病人のお見舞いに、食べて下さいとスイカ、メロンを持っていくのは、かえって回復をおくらせるようなものですね(看護疲れの方が食べるのは問題無いでしょうが)。
このスイカの写真を撮影するために、田崎市場、農家、種苗の方々に 大変お世話になりました。お礼申し上げます。今年も多くの方々に迷惑 をおかけしながら、いろんな方にお会いする機会が有ることを楽しみに しています。一期一会。
今年もよろしくお願いいたします。
今年も皆様にとって、モオ〜〜〜〜〜と良い年になりますよう。
★ 冷え性の方へ ★
冬は、寒い時期、身体を温める”鍋”が最も良いです。サラダ好きの 日本人(アメリカ人の物まね好き)は、冷え性の人が多い様です。冷え性の人は妊娠しにくいですね。ただし、私は子供がいらないから冷え性で良いとは思わないで下さい。冷え性は、未病、病気の始まり、更に経 済の悪化、お金の無駄遣いの始まりです。今年は、冷え性を解決してください。冷え性には、温の食事を、それでも駄目なら、漢方薬で。冬で もミニスカートで格好良いと思って歩いているあなた、冷え性で勉学・ 仕事を休む、病気になって無駄遣いする前に、早めに足腰、お腹を温めましょう。
写真(2008年12月15日、熊本県植木にて) (資料,写真・文章責任 薬学教育部附属薬用植物園 Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants) (薬用植物学分野) 矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、民族植物学、環境保全・育種),変更日:2008.12.31)
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