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今月の薬用植物
バックナンバー薬用植物園

2008年12月

アズキ(Vigna angularis (Willd.) Ohwi et H.Ohashi var. angularis
(古いラテン名 Phaseolus angularis f. angularis)
マメ科 (Fabaceae)




『常識が 有るか無いかは 心がけ』(河童)

 年末年始はアズキ(小豆)の消費量がふえます。あん餅、ぜんざい、赤飯などなど。アズキは小豆と書きます。ダイズを大豆と書くように、ダイズに比べて豆が小さいからでしょう。ダイズは枝豆で果実の形はご存知でしょうか、アズキの果実は、長いさや状です。花も、アズキは黄色、ダイズは青紫です。アズキの方がダイズより大きく、マメ科特有の”蝶のような形”をしています。  『アズキの種子を赤小豆(せきしょうず)と言い、水を利し湿を除く、血を和ませ膿を排し除く、腫れを消し解毒等に。花は赤小豆花と言い、清熱する、止渇する、酒の酔いを醒ます、解毒等に。発芽した芽は赤小豆芽と言い、血便の治療等に。葉は赤小豆葉と言い、頻尿の治療等に用います。民間薬では小豆(豆)の煎液を利尿、二日酔いの予防等に用います。』
 小豆には皮の黒い品種も有ります。ネパールでは豆カレーといって、真っ黒なカレーが有ります。黒小豆(日本の小豆より小さな黒色の豆)を用いたカレーです。明かりの薄暗いレストランで出てきたときは何だろうと一瞬食べるのをためらいました。食べると癖になる美味しさです。
 大豆の皮の黒い”黒豆”は解毒、利尿に用います。西洋薬の無い昔は、食中毒、フグ中毒の解毒に使っていました。今でも酒毒を消すのによいようです。煮た豆にも同様の作用が有りますが、煮汁の方が有効です。

 園では、寒い中、ヒマラヤ桜が咲いています。ピンクで奇麗です。来年は12月に花見ができるかもしれません。

 寒くなってきました、背中を冷やして風邪を引かないように、”ゾクッ”ときたら”背中を温める”(ストーブ、ドライヤー等で)。 ”咽がイガイガ・痛い”ときは、渋茶、塩水で”ウガイ”する、大根蜂蜜、蓮根蜂蜜などで咽を潤す等、おかしいときは”早め”の対処で予防して下さい。気を張っていると風邪にもかかりにくいです。病気は気からです。 皆さん医者いらずで。

 何かと大変な昨今ですが、”駄目だと思わず、言わず”まずは前向きにチャレンジしてみることを心がけて下さい。前向きの思考で、楽しむ、感動をもつ、笑う、”いいかげん(良い加減)”に。

来年もよろしくお願いします。


写真(2007年9月、阿蘇にて)
(資料,写真・文章責任 薬学教育部附属薬用植物園
(Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants)
(薬用植物学分野)  矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、民族植物学、環境保全・育種),変更日:2008.12.3)
 
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, from 8, May, 2004



 
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