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今月の薬用植物
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2008年11月

アシュワガンダ(Withania somnifera Dunal)
ナス科 (Solanaceae)




『はっけよい 残った出たか ケラ笑う』(河童)

 店にはChristmasツリーが並べられ、年賀状の販売が始まっています。今年も残り2ヶ月だと思うか、まだ2ヶ月も有るぞ、まだまだ2ヶ月楽しめると思うか様々です。

 今月は、アシュワガンダ(Ashwagandha)です。晩秋になると5mm位の果実が赤く熟すことから別名winter cherryとも言い、インドの秘薬で、”若返りの薬”として用いられてきました。また、薬用人参と同じような老化防止、免疫力亢進等の効果があることから”インド人参”(Indian ginseng)とも呼ばれています。
 根を薬用として用い、人の精液中の精子の数を増す作用が有る等、強精薬として、精機能(強精作用)を高めると言われています。さらにアルツハイマー、痴呆に効果があることが報告されています。成分のWithaferin Aには、抗腫瘍活性、免疫抑制作用が有ると言われています。しかし、"Withaferin-A"のO-配糖体である"Sitoindoside類との等モル混合物をラットに投与すると、"Withaferin-A"単独投与とは逆の免疫促進作用を示し、さらに学習能力や記憶能力を亢進させる作用を示すことが知られています。また、アシュワガンダの抽出エキスに軟骨抽出物を加えたものは、抗関節炎、抗リュウマチ作用が特に強く、特許(特開2002-145794)があります。
 ホームページを見ると、男性用の強壮のためのサプリメントとして売られていますね。植物は違いますが、ブラジルの強壮剤ムイアプアーマには強心成分が含れていますので、心臓の弱い人はムイアプアーマの入った強壮薬の飲み過ぎにはご用心下さい。アジュアガンダはそのような副作用があるかどうかは分かりません。
 アシュワガンダの種子を昭和薬科大学でもらってきたので、来年、園で実を付ける楽しみが増えました。昨日は北海道から、ルバーブ(食用大黄)、モッコウ(木香)、イヌサフラン、支那オケラ等が届きました。来年、何本夏を越すか楽しみです。部屋では竹田市より送ったいただいたサフランの球根の芽が日に日に膨らんでいます。いつ咲くかな?咲いたら皆さんにメールします。

 立田山でドングリを拾ってきました。来園する子供たちと大人の皆さんで、独楽(コマ)、弥次郎兵衛等を作ろうと思っています。竹ヒゴを作る肥後守を持っておいで下さい。


写真(2008年10月18日、昭和薬科大学薬用植物園)
(資料,写真・文章責任 薬学教育部附属薬用植物園
(Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants)
(薬用植物学分野)  矢原 正治(専門:薬用植物学、臨床生薬学、民族植物学、環境保全・育種),変更日:2008.10.31)
 
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, from 8, May, 2004



 
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