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今月の薬用植物
バックナンバー薬用植物園

2007年11月

ニホンハッカ(Mentha arvensis var. piperascens
シソ科(Labiatae)



『元気が一番、仕事は二番、元気がないと、仕事も出来ない』(河童)

 10月末になってようやくモクセイが満開になりました。今年は2度咲きして花がいつまでも咲いています。サフランもまだ咲く気配がありません。3日の薬用植物園の公開は60名ぐらいの人が来てくれました。薬学展に来られる人が年々少なくなっています。昼から植物園に来られた方はたった6名だけです。学生が企画した薬用植物園ツアーの午後の受付はゼロだったそうです。高校生も6名しか見かけませんでした。薬学展の在り方を考える必要があると感じました。

 今月はミントの仲間のニホンハッカです。噛むと清涼感の中に少し甘さがあります。香りが柔らかく日本人には向いているかもしれません。成分は御存知の通り メントール(上図)が主成分です。メントールには清涼感があり好まれ、料理、菓子、化粧品、洗剤等に広く用いられています。生薬名は”薄荷”と言い、性質は涼、味は辛です。感冒による咽喉の腫痛に、頭部のうっ滞した気を除く,頭痛に,口内の不快感の解消などに用います。漢方処方では、歌や演説で声がつぶれたときに用いる響声破笛丸(きょうせいはてきがん)や、加味逍遥散、柴胡清肝湯等に用いられています。
 同じ仲間のシソの葉”蘇葉”は,辛・温の性味で温める性質があるのですが、薄荷は涼性で冷やしますので、薄荷風呂に入ると出てから一気に涼しく(寒く)なります。もし試してみたいと思う人は薄荷を差し上げますのでおいで下さい。
11月のカレンダー(オトコエシ)    

禁煙は愛です  

写真(2007年10月,家にて撮影)
(資料,写真・文章責任 薬学教育部・附属薬用植物園(Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants)(薬用植物学研究室)
矢原 正治,2007.11.4)
 
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, from 8, May, 2004



 
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