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今月の薬用植物
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2006年4月

あんず   (Prunus armeniaca L. var. ansu Maxim.)
ばら科 (Rosaceae)


”『早々にトキワマンサク花をつけ』” ”4月8日朝”(河童)

 今月は、東門を入って50m左にある、第10回卒業生の記念樹のアンズです。今年は平年より10日ぐらい早い3月中旬に満開になりました。すでに実が大きくなっています。
 薬用部位は種子の中の仁で、生薬名を”杏仁 (Armeniacae Semen)”と言います。形はハート型をしており、桃仁(モモの仁)、アーモンドと見分けがつきます。
 杏仁(キョウニン)は、アミグダリン (Amygdalin) 、脂肪油等を含みます。種子を砕くとアミグダリンは、青酸、ベンズアルデヒド(特異な芳香)、グルコースに分解します。中華料理の杏仁豆腐の微香はこのベンズアルデヒドです。
 杏仁は、味性:甘、温、漢方(中医学)で、去痰し止咳、喘息発作の鎮咳に、腸を潤し通便する等を目的に、潤腸湯、麻杏甘石湯、麻黄湯、清肺湯等に配合されています。

 阿蘇の草原にも少しずつ春が来ていると思います。キスミレ、北外輪ではハルリンドウ、南阿蘇ではフデリンドウが蕾を大きくしていることでしょう。3月21日に野焼き1した草原に花が一杯咲くのが楽しみです。

  ミツバアケビアケビムベの3種のアケビの仲間の花が咲きました。ゴヨウアケビも含め4種がそろっています、花に形、葉の形等を観においで下さい。

写真(薬用植物園 植物 2006.3撮影)
(資料,写真・文章責任 薬学教育部・付属薬用植物園(Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants)(薬用植物学研究室)
・矢原 正治,2006.4.3)
 
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, from 8, May, 2004



 
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